シニア

老犬の認知症(CCD)のサインと対処

顔が白くなったラブラドールのシニア犬の横顔
Photo: Leo_65(CC0, Wikimedia Commons)

犬も年をとると、人の認知症に似た**認知機能不全(CCD: Canine Cognitive Dysfunction)**が起きることがあります。多くは9歳以降。早めに気づいて対応すると、進行をゆるやかにできます。

チェックポイント(DISHAA)

次の変化が複数当てはまるなら、受診を検討してください。

  • 見当識(Disorientation):見慣れた家でうろつく・壁の隅で固まる・ドアの蝶番側に行ってしまう。
  • 交流の変化(Interaction):呼んでも反応が鈍い・なでられたがらない、または逆に甘えが増える。
  • 睡眠の乱れ(Sleep):昼夜が逆転し、夜鳴き・夜間の徘徊が増える。
  • 粗相(House-soiling):トイレを覚えていたのに、室内で失敗するようになる。
  • 活動性の変化(Activity):意味のない徘徊や、逆に無気力。
  • 不安(Anxiety):留守番や物音への不安が強くなる。

認知症のサインは六つ。方向感覚、関わり、睡眠、トイレ、活動、不安の変化

まず受診する

これらのサインは、痛み・甲状腺・腎臓・視力/聴力の低下など別の病気でも起こります。自己判断で「認知症」と決めず、まず獣医で他の原因を除外してもらうことが先決です。CCDは治せませんが、診断がつけば食事療法やサプリ、薬で進行を遅らせる選択肢があります。

歩道に伏せて休む年老いたラブラドール Photo: Marek Ślusarczyk (Tupungato) Photo portfolio(CC BY 3.0, Wikimedia Commons)

家庭でできる対処

  1. 生活リズムを一定に:食事・散歩・就寝の時間を毎日同じに。予測できる毎日が不安を減らします。
  2. 環境を変えない:家具の配置や物の位置を変えない。段差は低く、床は滑らないように。
  3. 夜の環境を整える:夜鳴きには、寝る前の短い散歩・薄明かり・静かな環境が助けになることがあります。
  4. 頭を軽く使う:協調ケア(あご乗せ)や、覚えた芸の軽いおさらい、簡単なノーズワークで脳に刺激を。負担にならない範囲で。
  5. 粗相を叱らない:トイレの失敗が増えても叱らず、トイレの回数を増やす・場所を近くする等で管理します。

夜鳴きや徘徊が続くときは、早めにかかりつけの獣医に相談してください。 家庭でできる対処。昼の散歩、頭を使う遊び、夜の常夜灯、家具の位置を変えない Illustration: BAUDOG(生成画像)