子犬のお迎え直後に教えたいコマンド集|最初の4週間の順番
子犬をお迎えして、さあしつけを始めよう。そう思って検索すると、すぐに迷います。あるサイトは「最低限5つ」、別のサイトは「基本6つ」、また別のサイトは「18項目」。同じ「基本」のはずなのに、数がサイトによってバラバラだからです。
結論から言うと、数え方が違うだけで、中身はそれほど変わりません。大事なのは数ではなく、どの順番で教えるかです。コマンドには「先に覚えておくこと」があり、その前提関係を無視して手あたり次第に教えると、かえって時間がかかります。
この記事では、BAUDOGが46のコマンドを前提関係で並べたカリキュラムから、お迎え直後の4週間分だけを順番に並べました。
今日やることは1つ。 静かな部屋で「Yes」と言って、すぐにおやつ。間隔をバラバラにして10〜20回。これが最初に教える「マーカー」の土台になります。
なぜ「順番」で見るとすっきりするか
「おすわり」を教えようとして、なかなかうまくいかない。よくある原因は、その前に必要な土台がまだできていないことです。
たとえば「まて」は、終わりの合図(解除語)とセットで教えます。解除語が無いまま「まて」だけ教えると、犬はいつ動いていいか分からず混乱します。同じように「おいで」は、名前を呼ばれて振り向けることが前提です。振り向けない状態で呼び戻しを教えても、届きません。
BAUDOGのコマンドは、この「先に覚えておくこと」を1つずつたどれるように並んでいます。数を暗記するのではなく、土台から積み上げるのがこの記事の考え方です。
お迎え初日〜数日:土台の2つ
最初に教えるのは、コマンドという意識すら要らない2つです。
マーカー(合図:Yes、またはクリッカー) ── 「今のが正解」を犬に伝える道具です。静かな部屋で「Yes」と言ってすぐおやつを渡す。これを10〜20回。「Yes」でパッとこちらを見たら、充電完了のサインです。
名前への反応 ── 名前は号令ではなく、「こちらを見て」の合図です。名前を1回言って、振り向いた瞬間に「Yes」→ごほうび。振り向かなくても、名前の後にご褒美を出してよい印象を作ってかまいません。
Image: AI生成(BAUDOG)この2つさえできていれば、以降のどのコマンドも教えやすくなります。詳しいやり方はマーカートレーニングの始め方にまとめています。
1週目:暮らしの土台
生活の基本を、叱らずに教える週です。
トイレ ── 決まった場所で排泄できたら「Yes」→ごほうび。失敗しても叱らないでください。叱ると、隠れて排泄するようになることがあります。
ハウス(クレート) ── クレートは罰ではなく、安心できる自分の場所として教えます。入ったら「Yes」。慣れてきたら、解除語で落ち着いて出る練習も加えます。
Image: AI生成(BAUDOG)2週目:注目とおすわり
ここから、いわゆる「コマンド」らしいものが始まります。
アイコンタクト ── おやつを鼻先から自分の目の間へ動かし、目が合った瞬間に「Yes」。他の犬や物音に気を取られがちな子ほど、この土台が効いてきます。
タッチ ── 開いた手のひらを差し出し、鼻で触れた瞬間に「Yes」。呼び戻しの補助や、来客時に飛びつく代わりの行動としても使えます。
おすわり ── おやつを鼻先から頭の上へゆっくり動かし、おしりが床についた瞬間に「Yes」。ごはん前、来客時など、落ち着かせたい場面で最初に使う姿勢です。
Image: AI生成(BAUDOG)この3つは、どれもおやつでの誘導から始めて、慣れたら手の動きだけのハンドサインに切り替えます。詳しい手順とハンドサインは、それぞれの号令のページにまとめています。
3〜4週目:姿勢の応用と、この先
おすわりができていれば、次はそれほど時間がかかりません。
ふせ ── おすわりから、鼻先のおやつを床へ真っ直ぐ下ろす。長時間おとなしくしてほしい場面(動物病院の待合室など)で使います。
たて ── 診察やグルーミングで、立ったままでいてほしいときに使います。
そっと ── おやつを握った拳を差し出し、口を当てる勢いがゆるんだ瞬間に「Yes」。おやつをうまく受け取れるようになる、口の使い方の練習です。
Image: AI生成(BAUDOG)この先には「まて」「解除語」「おいで」が続きますが、まては解除語とセット、おいでは名前への反応が前提なので、慌てず土台ができてから進めてください。全体の順番は、後述の一覧ページで確認できます。
よくある質問
子犬のしつけは何歳から始めればいい? お迎えたその日からです。子犬は寝て食べているだけの時間も、まわりから学んでいます。詳しくは犬のしつけはいつから始める?で解説しています。
成犬を迎えた場合も同じ順番でいい? 同じ順番のまま使えます。年齢に関係なく、前提関係は変わりません。ただし成犬は元の環境での経験があるため、進むペースは犬によって変わります。
覚える速さに個体差はある? あります。犬種や個体、その日の体調でも変わります。数日でできる子もいれば、数週間かかる子もいます。焦らないでください。 前の段階に戻ってやり直すのは失敗ではなく、正しい進め方です。
おやつ以外のごほうびでもいい? かまいません。おもちゃ遊びや撫でることが好きな犬なら、それをごほうびにしても構いません。大事なのは、犬にとって価値があるかどうかです。
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ここに挙げたのは、最初の4週間に絞った一部です。全46種のコマンドを教える順番・教え方・ハンドサインつきで見たい場合は、犬のしつけコマンド一覧にまとめています。
前提関係を1本の図でたどりたい場合は、学習ロードマップも参考にしてください。



