子犬

子犬のお迎え直後に教えたいコマンド集|最初の4週間の順番

出典あり

芝生に伏せて座り、こちらを見上げる子犬
Photo: Alexander Naglestad(Unsplashライセンス)

子犬をお迎えして、さあしつけを始めよう。そう思って検索すると、すぐに迷います。あるサイトは「最低限5つ」、別のサイトは「基本6つ」、また別のサイトは「18項目」。同じ「基本」のはずなのに、数がサイトによってバラバラだからです。

結論から言うと、数え方が違うだけで、中身はそれほど変わりません。大事なのは数ではなく、どの順番で教えるかです。コマンドには「先に覚えておくこと」があり、その前提関係を無視して手あたり次第に教えると、かえって時間がかかります。

この記事では、BAUDOGが46のコマンドを前提関係で並べたカリキュラムから、お迎え直後の4週間分だけを順番に並べました。

今日やることは1つ。 静かな部屋で「Yes」と言って、すぐにおやつ。間隔をバラバラにして10〜20回。これが最初に教える「マーカー」の土台になります。

なぜ「順番」で見るとすっきりするか

「おすわり」を教えようとして、なかなかうまくいかない。よくある原因は、その前に必要な土台がまだできていないことです。

たとえば「まて」は、終わりの合図(解除語)とセットで教えます。解除語が無いまま「まて」だけ教えると、犬はいつ動いていいか分からず混乱します。同じように「おいで」は、名前を呼ばれて振り向けることが前提です。振り向けない状態で呼び戻しを教えても、届きません。

BAUDOGのコマンドは、この「先に覚えておくこと」を1つずつたどれるように並んでいます。数を暗記するのではなく、土台から積み上げるのがこの記事の考え方です。

お迎えから4週間の教える順番。初日はマーカーと名前、1週目はトイレとハウス、2週目はアイコンタクト・タッチ・おすわり、3〜4週目はふせ・たて・そっと

お迎え初日〜数日:土台の2つ

最初に教えるのは、コマンドという意識すら要らない2つです。

マーカー(合図:Yes、またはクリッカー) ── 「今のが正解」を犬に伝える道具です。静かな部屋で「Yes」と言ってすぐおやつを渡す。これを10〜20回。「Yes」でパッとこちらを見たら、充電完了のサインです。

名前への反応 ── 名前は号令ではなく、「こちらを見て」の合図です。名前を1回言って、振り向いた瞬間に「Yes」→ごほうび。振り向かなくても、名前の後にご褒美を出してよい印象を作ってかまいません。

マーカーのポーズ 名前のポーズ

Image: AI生成(BAUDOG)

この2つさえできていれば、以降のどのコマンドも教えやすくなります。詳しいやり方はマーカートレーニングの始め方にまとめています。

1週目:暮らしの土台

生活の基本を、叱らずに教える週です。

トイレ ── 決まった場所で排泄できたら「Yes」→ごほうび。失敗しても叱らないでください。叱ると、隠れて排泄するようになることがあります。

ハウス(クレート) ── クレートは罰ではなく、安心できる自分の場所として教えます。入ったら「Yes」。慣れてきたら、解除語で落ち着いて出る練習も加えます。

トイレのポーズ

Image: AI生成(BAUDOG)

2週目:注目とおすわり

ここから、いわゆる「コマンド」らしいものが始まります。

アイコンタクト ── おやつを鼻先から自分の目の間へ動かし、目が合った瞬間に「Yes」。他の犬や物音に気を取られがちな子ほど、この土台が効いてきます。

タッチ ── 開いた手のひらを差し出し、鼻で触れた瞬間に「Yes」。呼び戻しの補助や、来客時に飛びつく代わりの行動としても使えます。

おすわり ── おやつを鼻先から頭の上へゆっくり動かし、おしりが床についた瞬間に「Yes」。ごはん前、来客時など、落ち着かせたい場面で最初に使う姿勢です。

アイコンタクトのポーズ タッチのポーズ おすわりのポーズ

Image: AI生成(BAUDOG)

この3つは、どれもおやつでの誘導から始めて、慣れたら手の動きだけのハンドサインに切り替えます。詳しい手順とハンドサインは、それぞれの号令のページにまとめています。

3〜4週目:姿勢の応用と、この先

おすわりができていれば、次はそれほど時間がかかりません。

ふせ ── おすわりから、鼻先のおやつを床へ真っ直ぐ下ろす。長時間おとなしくしてほしい場面(動物病院の待合室など)で使います。

たて ── 診察やグルーミングで、立ったままでいてほしいときに使います。

そっと ── おやつを握った拳を差し出し、口を当てる勢いがゆるんだ瞬間に「Yes」。おやつをうまく受け取れるようになる、口の使い方の練習です。

ふせのポーズ たてのポーズ そっとのポーズ

Image: AI生成(BAUDOG)

この先には「まて」「解除語」「おいで」が続きますが、まては解除語とセット、おいでは名前への反応が前提なので、慌てず土台ができてから進めてください。全体の順番は、後述の一覧ページで確認できます。

よくある質問

子犬のしつけは何歳から始めればいい? お迎えたその日からです。子犬は寝て食べているだけの時間も、まわりから学んでいます。詳しくは犬のしつけはいつから始める?で解説しています。

成犬を迎えた場合も同じ順番でいい? 同じ順番のまま使えます。年齢に関係なく、前提関係は変わりません。ただし成犬は元の環境での経験があるため、進むペースは犬によって変わります。

覚える速さに個体差はある? あります。犬種や個体、その日の体調でも変わります。数日でできる子もいれば、数週間かかる子もいます。焦らないでください。 前の段階に戻ってやり直すのは失敗ではなく、正しい進め方です。

おやつ以外のごほうびでもいい? かまいません。おもちゃ遊びや撫でることが好きな犬なら、それをごほうびにしても構いません。大事なのは、犬にとって価値があるかどうかです。

次に進む

ここに挙げたのは、最初の4週間に絞った一部です。全46種のコマンドを教える順番・教え方・ハンドサインつきで見たい場合は、犬のしつけコマンド一覧にまとめています。

前提関係を1本の図でたどりたい場合は、学習ロードマップも参考にしてください。

出典