ビションフリーゼ

ビションフリーゼの飼い方|性格・暮らし・気をつけること

出典あり ビションフリーゼの記事一覧 →

苔むした岩の上に座る、丸くカットされた白いビションフリーゼ
Photo: Bernt Fransson(CC BY-SA 4.0, Wikimedia Commons)

ビションフリーゼは、AKCが「世界屈指の性格犬」と表現する犬種です。陽気で、人が好きで、初めての人にも尻尾を振る。

そして、あの白くて丸い姿。ただ、それは犬種の特徴ではなく、手入れの結果です。放っておくと丸くはならず、毛玉になります。

もうひとつ。人が好きな犬種は、裏返せばひとりが苦手です。この2つを迎える前に知っていれば、あとはこの犬種の明るさしか残りません。

ビションフリーゼの手入れカレンダー。毎日:目のまわりを拭く、口のまわりを拭いて乾かす、耳を見る。週2〜3回:ブラッシング(脇・耳の後ろ・内股)、コームで根元まで。4〜6週ごと:トリミング、費用は一生続く

この記事で学べること

  • ビションフリーゼの大きさ・体重・寿命が、公的な犬種情報でどう書かれているか
  • 「白くて丸い」を保つ手入れカレンダーと、その費用
  • 「ひとりが苦手」を、留守番できないに育てないための順番
  • 膝と、目と耳のこと。受診を考える目安
  • 迎える前と、最初の3か月でやること

今日やることは1つ。 トリミング代を月々の予算に入れてください。4〜6週ごと、一生続く出費です。ここを見込んでいない家庭が、あとで困ります。

記事執筆における出典

ビションフリーゼは「明るい」「かわいい」で語られがちで、手入れの実際が抜けやすい犬種です。もとにした資料を先に示します。

  • 大きさ・体重・寿命・気質 ── アメリカンケネルクラブ(AKC)の犬種情報
  • 膝のトラブル ── アメリカ獣医外科学会(ACVS)「Patellar Luxations」
  • しつけと分離不安の考え方 ── 米国獣医行動学会(AVSAB)の声明。罰を用いる手法を推奨していません
  • 暮らしの組み立てと手順 ── 上記の資料をもとに、BAUDOGが構成しました

診断や治療には踏み込みません。 どうなったら病院か、までを書きます。

数字で見るビションフリーゼ

AKCの記載
体高9.5〜11.5インチ(約24〜29cm)
体重12〜18ポンド(約5.4〜8.2kg)
寿命14〜15年
犬種人気210犬種中46位(米国)

寿命14〜15年。 長く一緒にいられる犬種ですが、それは手入れとトリミング代も14年続くということです。

1. 「白くて丸い」は、手入れの結果

ビションフリーゼの被毛は、抜けにくい巻き毛です。抜けないのではなく、抜けた毛が巻き毛に絡まって、その場に残る。だから床に毛が落ちない代わりに、毛玉になります。

毎日

  • 目のまわりを拭く。 涙で毛が変色します(涙やけ)。朝1回、ぬるま湯で湿らせた布で
  • 口のまわりを拭いて、乾かす。 濡れたままだと皮膚が赤くなります
  • 耳を見る。 垂れ耳で通気が悪い構造です。赤い、においがする、なら受診を

週2〜3回

  • ブラッシング。 脇の下、耳の後ろ、内股。毛玉は見えない場所にできます
  • コームで根元まで通す。 表面をなでるだけでは、根元の毛玉は残ります。コームが引っかかる場所に毛玉があります

4〜6週ごと

  • トリミング。 伸び続ける被毛なので、切らないという選択肢はありません。費用は一生続きます。 迎える前に、月々の予算に入れておいてください

やってはいけないこと ── 毛玉を無理にブラシでほどくこと。皮膚が引っぱられて痛く、ブラシを嫌がる犬になります。大きな毛玉はトリマーに。

朝一回、ぬるま湯で湿らせた布で目のまわりを拭く Image: AI生成(BAUDOG)

2. 「ひとりが苦手」を、留守番できないに育てない

人が好きな犬種は、ひとりでいることが他の犬種より負担になりやすい傾向があります。

大事なのは、抱っこで解決しないことです。不安なときに抱き上げると、「不安になれば抱いてもらえる」と学習します。迎えた日から、ひとりでいても大丈夫を少しずつ積みます。

  • クレートでごはんを食べさせる。扉を開けたまま、自分から入る場所にする
  • 同じ部屋で別のことをする時間を作る。ずっと構い続けない
  • 数秒だけ部屋を出て戻る。泣く前に戻る。これを少しずつ伸ばす

留守番の練習は犬が留守番できない時の練習法に。迎えた最初の1か月で手をつけるかどうかで、その後の14年が変わります。

「ひとりでいても大丈夫」を積む三段階。クレートでごはん、同じ部屋で別のこと、数秒出て戻る Illustration: BAUDOG(生成画像)

3. 気をつけたい体の部位

膝(膝蓋骨脱臼) ── ACVSは、小型犬に多い整形外科の問題として解説しています。片方の後ろ足を数歩だけ上げる、スキップのような歩き方が家庭で気づけるサインです。滑る床にはマット、ソファには階段を。

目 ── 涙が多い犬種です。涙やけは手入れの話ですが、目やにや涙が急に増えた、目をしょぼしょぼさせるなら、受診の話です。

耳 ── 垂れ耳で毛も多く、外耳炎が起きやすい構造です。耳を振る、かく、においがする、なら受診を。

皮膚 ── かゆがる、なめ続ける、赤い、が続くなら受診を。しつけで止める話ではありません。

丸くカットされた白いビションフリーゼ Photo: Heike Andres(CC BY-SA 3.0 de, Wikimedia Commons)

実践:迎える前と、最初の3か月

時期やることなぜ
迎える前トリミング代を月々の予算に入れる。床のマット、ソファの階段一生続く出費と、膝の環境
1〜2週目静かに眠らせる。目と口を毎日拭く手入れは「毎日やること」として最初から
2〜4週目クレートでごはん。数秒の「いない時間」を作るひとりでいても大丈夫、の土台
1か月目マーカーを入れる。足先・耳・口を1日10秒触る。ブラシを見せておやつ一生続く手入れの下地
2か月目トリミングサロンに短時間で慣らす最初の1回を怖い記憶にしない
3か月目落ち着いて待つを練習陽気で興奮しやすい犬種なので、自分で降りてこられるように

苔むした岩の上に座るビションフリーゼ Photo: Bernt Fransson(CC BY-SA 4.0, Wikimedia Commons)

うまくいかないとき

毛玉ができる ── ブラッシングの頻度ではなく、届いていない場所があることが多いです。脇の下、耳の後ろ、内股。コームで根元まで。

トリミングを嫌がる ── 触られる練習が足りていません。サロンで頑張らせるのではなく、家で足先を10秒触るところから。

家を出ようとすると鳴く ── 「出る=置いていかれる」になっています。出かける準備だけして出かけない、を何度もやって、準備と不安を切り離します。

耳を振る、かく ── 手入れの範囲を超えています。受診を。

相談を考える目安

  • 目やに・涙が急に増えた、目をしょぼしょぼさせる
  • 耳を振る、かく、においがする
  • 後ろ足を数歩上げる、スキップのような歩き方をする
  • 皮膚が赤い、かゆがる、なめ続ける
  • 留守番中の鳴きや破壊が、練習しても数週間まったく減らない

体のことは動物病院へ。行動のことは、陽性強化を用いる行動の専門家へ。

最後に

ビションフリーゼは、性格でいえば文句のつけようがない犬です。困るとすれば、手入れの量と、ひとりが苦手なこと。どちらも迎える前に知っていれば、準備の話です。

まず、トリミング代を月々の予算に入れるところから。

出典