ミニチュアダックスフンド

ミニチュアダックスフンドの飼い方|性格・暮らし・気をつけること

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石畳の上で尻尾を上げて横を向く、ゴールドのミニチュアダックスフンド(ロングヘア)
Photo: Tryso2000(CC BY-SA 4.0, Wikimedia Commons)

ダックスフンドは、AKCの犬種人気で210犬種中6位(米国)。日本でも長く上位にいて、街でいちばんよく見かける犬種のひとつです。

明るくて、人が好きで、見た目が愛らしい。ただ、この犬種と暮らす人が最初に知っておくべきことは、性格ではありません。

胴が長く、足が短い。 その体型は、椎間板ヘルニアの多い体型です。そして、予防は手術ではなく毎日の環境の側にあります。段差、階段、体重、抱き方。4つとも、迎える前に決められます。

ダックスフンドの背中を守る4つの場面。段差:飛び降りさせず、スロープ。階段:自由に上下させず、抱いて運ぶ。体重:目分量をやめ、計る。抱き方:脇の下だけでなく胸とお尻を両手で。急ぐサイン:背中を丸めて動かない、抱くと鳴く、後ろ足がふらつく、段差を急に嫌がる

この記事で学べること

  • ダックスフンドの大きさ・体重・寿命が、公的な犬種情報でどう書かれているか
  • 背中を守る4つの場面 ── 段差・階段・体重・抱き方
  • 急ぐサイン。見たら何をするか
  • 猟犬の本能。声が大きいこと、掘ること
  • 迎える前と、最初の3か月でやること

今日やることは1つ。 ソファやベッドの前に、スロープか階段を置いてください。飛び降りをなくすことが、この犬種でいちばん効く予防です。

記事執筆における出典

ダックスフンドは「かわいい」「飼いやすい」で語られがちで、体型に由来する背中の話が後回しにされやすい犬種です。もとにした資料を先に示します。

  • 大きさ・体重・寿命・気質・来歴 ── アメリカンケネルクラブ(AKC)の犬種情報
  • 椎間板ヘルニア ── アメリカ獣医外科学会(ACVS)の患者向け資料「Intervertebral Disc Disease」
  • しつけの方針 ── 米国獣医行動学会(AVSAB)の声明。罰を用いる手法を推奨していません
  • 暮らしの組み立てと手順 ── 上記の資料をもとに、BAUDOGが構成しました

診断や治療には踏み込みません。 手術の要否は獣医師の判断です。ここでは、家でできる予防と急ぐサインまでを書きます。

数字で見るダックスフンド

AKCの記載
体高スタンダード 8〜9インチ(約20〜23cm)/ミニチュア 5〜6インチ(約13〜15cm)
体重スタンダード 16〜32ポンド(約7〜14.5kg)/ミニチュア 11ポンド以下(約5kg以下)
寿命12〜16年
犬種人気210犬種中6位(米国)

日本で見かけるのは、ほとんどがミニチュアです。体重5kg以下が基準。ここを超えているダックスは珍しくなく、それがそのまま背中の負担になります。

AKCは、アナグマを追って穴に潜るために作られた猟犬であることを記述しています。掘る、吠える、追うは、その名残です。

背中を守る4つの場面

ACVSは、椎間板ヘルニア(IVDD)が胴長短足の犬種で多く見られることを解説しています。ダックスフンドは、その代表です。

1. 段差

ソファやベッドからの飛び降りは、着地のたびに背骨に衝撃を与えます。スロープか階段を置いて、飛び降りをなくす。 上るのも、できればスロープで。

ソファの横にステップを置いて、飛び降りをなくす Image: AI生成(BAUDOG)

2. 階段

家の階段は、上りも下りも背骨が反ります。自由に上下させず、抱いて運ぶか、ゲートで階段を使えなくしてください。

階段の下にゲートを付け、自由に上り下りさせない Image: AI生成(BAUDOG)

3. 体重

よく食べる犬種です。体重が1kg増えると、その分が長い背中に乗ります。ごはんは計る。おやつは1日のごはんから差し引く。月1回、体重を記録する。 上から見て腰にくびれがあるかを確認してください。

ごはんは計る。おやつは1日のごはんから差し引き、月1回体重を記録する Image: AI生成(BAUDOG)

4. 抱き方

脇の下だけを持って持ち上げると、長い胴がぶら下がり、背中に負担がかかります。片手で胸、片手でお尻を支えて、体を水平に保つ。 子どもが抱くときは、とくに教えておいてください。

片手で胸、片手でお尻を支えて、体を水平に保って抱く Image: AI生成(BAUDOG)

急ぐサイン

  • 背中を丸めて動かない
  • 抱くと鳴く
  • 後ろ足がふらつく、引きずる
  • 段差を急に嫌がるようになった
  • 排泄の失敗が急に増えた
  • 震えて、じっとしている

見たら歩かせず、抱いて動物病院へ。 背中の問題は、早いほど選べる手が多いと言われます。「様子を見る」は、この犬種では選択肢に入れないでください。

背中の急ぐサイン。背中を丸めて動かない、抱くと鳴く、後ろ足がふらつく、段差を嫌がる、排泄の失敗、震えてじっとする。見たらその日のうちに受診 Illustration: BAUDOG(生成画像)

猟犬の本能 ── 声と、掘ること

ダックスフンドは、穴の中で獲物に吠えて、外の猟師に居場所を知らせる仕事をしてきた犬です。だから、

  • 声が大きい。 体の大きさから想像するより、ずっと大きい。集合住宅では、ここが問題になります
  • 吠えが定着しやすい。 来客、物音、外の人。吠えたら解決した、という学習が早い
  • 掘る。 布団、ソファのクッション、庭。本能なので、叱っても消えません

対策は、吠えが定着する前に静かにを教えること。掘る本能には、掘っていい場所(砂場、掘れるおもちゃ)を用意すること。来客・インターホンへの吠えは来客・インターホンに吠える犬の気持ちと直し方に。

石畳の道に座る赤茶のダックスフンド Photo: Slyronit(CC BY-SA 4.0, Wikimedia Commons)

実践:迎える前と、最初の3か月

時期やることなぜ
迎える前ソファ・ベッドにスロープ。階段にゲート。床にマット背中を守る環境は、あとから変えても癖が残る
迎える前集合住宅なら、声の大きい犬種だと家族で共有吠えは近所の問題になる
1〜2週目静かに眠らせる。ごはんは最初から計る太る習慣を最初から作らない
2〜4週目抱き方を家族全員でそろえる子どもが脇の下だけで抱くと危ない
1か月目マーカーを入れる「今のが正解」を伝える手段
2か月目静かにを教え始める吠えが定着する前に
3か月目落ち着いて待つ興奮しやすい犬種

倒木から跳び降りるワイヤーヘアーのダックスフンド Photo: Dan Bennett(CC BY 2.0, Wikimedia Commons)

うまくいかないとき

スロープを使わない ── スロープの上でおやつ、途中でおやつ、と一段ずつ良い場所にします。飛び降りる道を家具でふさぐのも有効です。

体重が減らない ── おやつと、家族の「ちょっとだけ」を疑ってください。計っているのがごはんだけ、というのがよくある落とし穴です。

吠えが減らない ── 家族の誰かが応じています。一人でも反応すると、そこで維持されます。全員で対応をそろえてください。

布団を掘る ── 本能です。掘っていいものを用意して、そちらに誘導します。叱っても止まりません。

相談を考える目安

  • 背中を丸めて動かない、抱くと鳴く(急ぎ。歩かせない)
  • 後ろ足がふらつく、引きずる(急ぎ)
  • 段差を急に嫌がる、震えてじっとしている
  • 体重が基準を大きく超えていて、自分では戻せない

動物病院で相談してください。 とくに上の2つは、抱いてそのまま連絡を。

最後に

ダックスフンドは、性格でいえば明るくて、人が好きで、飼いやすい犬です。そこは疑わなくていい。

この犬種で大事なのは、背中を守る環境を、迎える前に作っておくことです。段差・階段・体重・抱き方。4つとも、今日決められます。まず、ソファの前にスロープを置くところから。

出典