どこから教える? お悩み解決プログラム

来客のたびに吠え続ける…どこから直せばいい?

答え:来客のとき、マットで落ち着いて待てるを、依存関係をさかのぼって順番に。

1週間で“基礎”まで / 仕上げは継続 むずかしさ:じっくり 全7ステップ+テスト

こんな悩み:お客さんが来ると吠え続けて止まらない。インターホンや玄関で興奮する。

できるようになること:来客時に、決めた場所(マットやハウス)へ行って落ち着いて待てる。吠えても合図で短く止められる。

なぜ、そのまま教えてもうまくいかないの?

来客吠えは「インターホン・物音で興奮 → 吠える → 人が入ってくる(吠えが報われた感覚)」の連鎖です。叱っても興奮そのものは止まりません。だから ①落ち着ける“居場所”②「静かに」の合図 ③来客という刺激への段階的な慣らし、の3つを土台から積みます。

どこから教える? = ゴールを分解するとこの順番

ゴールから前提(先にできている必要があること)をさかのぼり、やさしい順に1本に並べました。下のプログラムはこの順に進みます。

  1. 1
    「Yes」の合図

    落ち着いた瞬間を伝える共通言語。

  2. 2
    落ち着く

    興奮を自分でしずめられるように。

  3. 3
    マットに行って待つ

    来客時の“行き先”を決める。

  4. 4
    静かに

    吠えを短く止める合図。

  5. 5
    ハウス(任意)

    より安心できる居場所として使える。

⬇ これらが積み上がると…来客のとき、マットで落ち着いて待てる

始める前に用意するもの

  • マットやベッド(来客時の決まった居場所にする)。ハウス(クレート)があれば尚良し。
  • ごほうび用の小さなおやつをたっぷり。
  • 来客役を頼める家族や友人(後半で協力してもらう)。
  • 玄関とマットの位置関係を確認しておく。

このプログラムの進め方

毎回の始め方

毎回まず「Yes」→おやつを5回“充電”。マット(居場所)を用意し、犬が落ち着ける状態にしてから始めます。

  1. おさらい前日できた所を、軽くやり直す
  2. 今日の一歩新しい段を1つだけ進める
  3. 成功で終えるかんたんなことで成功して終了

毎日 ①前日の“おさらい” → ②今日の“新しい一歩” → ③成功して終わる の3つで。マットで落ち着く土台は毎日くり返します。来客への慣らしは刺激の弱い所から。うまくいかない日は刺激を下げてやり直し。日付より「うちの子ができたか」で進めます。

🐾 この「いやだ」サインが出たら、一段やさしく戻す

無理に進めると「これ=こわい・嫌なこと」と覚えてしまい、かえって遠回りに。サインの手前で引くのが最短ルートです。

  • パニックのように吠え続けて止まらない
  • 震える・よだれが多い(強い不安のサイン)
  • インターホンの音だけで過剰に取り乱す
  • 来客にうなる・突進する(縄張り性/恐怖性。専門家へ)

7日プログラム

各日は前日に積み上がる作り。早ければ数日早く進んでも、同じ日を2回くり返してもOK。嫌がる手前で切り上げるのが上達の近道です。

DAY 1

マットに行って落ち着ける

約12分
② 今日の一歩
  1. マットを床に置き、犬が乗ったら「Yes」→おやつ。マット=良い場所に。
  2. マットの上で伏せて落ち着いたら「Yes」→おやつ。力が抜けたらさらにほめる。
③ 成功で終える

マットでくつろいだ状態でなでて終了。

できたら次へ合図でマットに行き、伏せて落ち着ける。

くわしいやり方 →
DAY 2

マットで待てる時間を伸ばす

約12分
① おさらい

「マットに行って伏せる」を軽くおさらい。

② 今日の一歩
  1. マットで30秒〜1分、留まれたら「Yes」→おやつ。
  2. 飼い主が立つ・少し歩くなど動いても、マットに留まれたら「Yes」→おやつ。
  3. 離れられず立ってしまうなら、動く距離・時間を短く戻す。
③ 成功で終える

マットで待てた所でほめて終了。

できたら次へ飼い主が少し動いても、マットで1分待てる。

くわしいやり方 →
DAY 3

「静かに」を教える

約10分
① おさらい

「マットで待つ」を軽くおさらい。

② 今日の一歩
  1. わざと軽く声を出させた後、吠えが止まって静かになった“瞬間”に「Yes」→おやつ。
  2. 静かでいられる時間を少しずつ伸ばす。怒鳴らず、静かを強化する。
③ 成功で終える

静かにできた所でほめて終了。

できたら次へ「静かに」で、吠えを数秒以内に止められる。

くわしいやり方 →
DAY 4

インターホン・ノックの音に慣らす

約12分
① おさらい

「マットで待つ → 静かに」を軽くおさらい。

② 今日の一歩
  1. インターホンやノックを“小さい音”で鳴らし、すぐ「Yes」→おやつ。音=おやつの合図に変える。
  2. 音のあとマットへ誘導し、落ち着けたら「Yes」→おやつ。
  3. 音で興奮が大きいなら、もっと小さい音・遠い音から。
③ 成功で終える

音のあと落ち着けた所でほめて終了。

できたら次へインターホン/ノックの音で、過剰に取り乱さずマットに向かえる。

くわしいやり方 →
DAY 5

家族が来客役(ドアの開閉)

約15分
① おさらい

「音 → マットで落ち着く」を軽くおさらい。

② 今日の一歩
  1. 家族が一度外に出て、ノック/インターホン→ドアを開けて入る、を再現。
  2. 犬がマットで待てたら「Yes」→おやつ。吠えたら「静かに」、止まったら「Yes」。
  3. 崩れるなら、ドアを開けるだけ・入らない、など刺激を弱める。
③ 成功で終える

マットで待てた所でほめて終了。

できたら次へ家族がドアを開けて入っても、マットで待てる。

くわしいやり方 →
DAY 6

実際の来客役(友人)で練習

約15分
① おさらい

「家族の出入り → マットで待つ」を軽くおさらい。

② 今日の一歩
  1. 友人に来客役を依頼。入室したら、まず犬を見ず・触らずにいてもらう。
  2. 犬がマットで落ち着けたら「Yes」→おやつ。落ち着いたら友人からそっとおやつでも可。
  3. 興奮が強ければ、友人との距離をとる・滞在を短くする。
③ 成功で終える

落ち着いて挨拶できた所でほめて終了。

できたら次へ来客が入っても、マットで落ち着いて待てる。

くわしいやり方 →
DAY 7

通しで練習(テストへ)

約15分
① おさらい

「Yes充電 → マットで待つ → 静かに」を軽くおさらい。

② 今日の一歩
  1. インターホン→人が入る、の流れを通しで再現。
  2. マットへ行って待つ→静かにを通しで。できたら「Yes」→おやつ。
  3. うまくいったらほめて終了。以降は来客の頻度・刺激を上げて継続。
③ 成功で終える

落ち着けた所で楽しく締める。

できたら次へ下のテストに挑戦できる状態。

くわしいやり方 →

🎯 仕上げテスト

やり方インターホン(またはノック)を鳴らし、人が入ってくる場面を再現する。

合格マットへ自分から行き、ひどく吠え続けず(吠えても合図で5秒以内に止む)、人が入っても留まれる。

⭕ 合格したら

基礎は卒業! ここからは継続フェーズ。来客の頻度や、複数人・知らない人など刺激を少しずつ上げていきます。完璧でなくてOK、落ち着ける場面を増やしましょう。

🔁 届かなかったら

マットに行けない→1・2日目へ。音で興奮する→4日目へ。人が入ると崩れる→5日目を、ドアを開けるだけからやり直し。

⚠️ 来客に突進する・うなる・噛もうとするなど縄張り性/恐怖性の強い吠えは、無理に進めず専門家(行動診療・CCPDT等)に相談を。インターホンを“完全に無反応”にするには時間がかかります。まずは「落ち着いて待てる」を目標に。

📖 もっとくわしく(読み物)

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