カーミングシグナル
あくびや顔をそむける動きなど、犬が緊張をやわらげるために出すとされるしぐさ。
カーミングシグナルとは、ドッグトレーナーのトゥーリッド・ルーガス氏が名づけた、犬が相手や自分を落ち着かせ、争いを避けるために使うとされるしぐさです。あくび、鼻をなめる、顔や体をそむける、地面のにおいを嗅ぐ、プレイバウ(前足を伏せたおじぎの姿勢)などが挙げられ、同氏は30種類ほどあるとしています。犬どうしだけでなく、人に対しても使われるとされています。
たとえば、上からかがみこむ、正面からまっすぐ近づく、きつい声で呼ぶといった人の行動に対して、犬があくびをしたり顔をそむけたりすることがあります。これを「無視している」「反抗している」と受け取って叱ると、犬はさらに不安になります。なお、これらのしぐさを「相手をなだめる合図」と見るか「ストレスのサイン」と見るかは専門家の間でも解釈が分かれていますが、どちらにしても犬が居心地の悪さを感じている可能性を示すと考えると実用的です。
家では、犬があくびや鼻なめ、顔そむけをしたら、その直前に何があったかを振り返ってみましょう。同じ場面でくり返し出るなら、その場面が犬にとって負担になっているのかもしれません。かがみこまずに横向きで近づく、練習を短くするなど、こちらの接し方を見直すきっかけにします。
例
ブラッシングのたびに顔をそむけて鼻をなめる犬。いったんブラシを置き、ブラシを見せたらおやつ、軽く一回とかしたらおやつ、と短い時間で終えるようにします。くり返すうちに顔をそむける回数が減り、ブラシを見ても落ち着いていられるようになります。
よくある間違い
- あくびを「眠い・退屈」とだけ受け取り、緊張のサインを見落とす
- 顔をそむける犬を「無視した」と叱ったり、無理に目を合わせさせたりする


