鋭敏化
刺激にくり返し出会ううちに、慣れるどころか反応がどんどん強くなっていくこと。
鋭敏化とは、ある刺激をくり返し経験するうちに、反応が弱まるのではなく、逆に強くなっていくことです。馴化(慣れ)と正反対の現象で、犬はその刺激をより怖がり、より激しく反応するようになります。雷や花火の音への恐怖が、経験するたびにひどくなっていくのが典型的な例です。
同じ刺激に出会っても、慣れる犬と鋭敏化する犬がいて、事前に見分けるのは難しいとされています。ただ、単に目新しいだけでなく、犬にとって少しでも「怖い」刺激ほど鋭敏化を起こしやすいと考えられています。行動修正の途中で、犬が怖がっているのに刺激を続けたり、強い刺激に長くさらし続けたりした場合にも起こりえます。
家では、苦手な刺激への反応が回を追うごとに強くなっていないかを観察しましょう。強くなっているなら「そのうち慣れる」と待たずに、刺激を弱めて与える脱感作と拮抗条件づけに切り替えます。音で驚かせて行動を止める道具も鋭敏化の原因になりうるので避け、練習中に反応が以前より大きくなったと感じたら、いったん休んで獣医行動診療医や認定トレーナーに相談してください。
例
散歩コースの家の窓から吠えてくる犬に、毎日吠え返すようになり、日に日に激しくなっている犬。しばらくコースを変えてその家の前を通らないようにし、遠く離れた位置から窓の犬が見えたらおやつを出す練習を始めます。反応がそれ以上強まるのを防ぎ、少しずつ落ち着いて通れる距離を広げていけます。
よくある間違い
- 「慣れさせるため」と、怖がる刺激に何度もさらし続ける
- 缶を振る、エアスプレーを吹きつけるなど、音や驚きで吠えを止めようとする


