子どもと相性の良い犬種ランキング|子どもの年齢別に考える犬選びと、噛まれないためのルール
子どもが「犬を飼いたい」と言い出した。赤ちゃんがいるけれど、犬も迎えたい。そんなとき、まず気になるのは「子どもと仲良くできる犬種はどれか」と「子どもが噛まれたりしないか」です。
先に答えを書きます。日本で多い犬種のうち、AKCの評価で小さな子どもとの相性が最高の「5」なのは22犬種。トイプードル・ミニチュアシュナウザー・ヨークシャーテリア・フレンチブルドッグ・シーズー・ゴールデンレトリバー・パピヨン・パグ・ラブラドールレトリバー・キャバリアなどです。いちばん低い「1」はチワワでした。
ただ、どの犬種を選んでも変わらない大原則があります。乳幼児と犬だけにしない。 子どもが犬に噛まれる事故は、よその犬よりも、家族や近所の「知っている犬」で多く起きています。
ものさし小さな子どもとの相性(AKCの5段階評価・高い順)
小型犬中型犬大型犬
5良い
1向かない
この記事で学べること
- 日本で多い36犬種の、小さな子どもとの相性の段(大きさ別も)
- 子どもの年齢(乳児・幼児・小学生)ごとの注意点
- 子どもが犬に噛まれる事故のデータ
- 小型犬の場合の、逆向きのリスク(子どもが犬にけがをさせる)
- 家族で決めておくルール
今日やることは1つです。犬を迎える前に、「犬が寝ている・食べているときは触らない」を子どもと約束してください。
記事執筆における出典
相性の段は、AKC(アメリカンケネルクラブ:米国最大の犬種登録団体)が犬種ごとに公開している「小さな子どもとの相性」の5段階評価です。対象は、日本のペット保険アニコムの『家庭どうぶつ白書2025』で頭数の多い犬種(AKCの評価が無いカニーンヘン・ダックスフンドを除く36犬種)。事故のデータは、環境省の「犬による咬傷事故状況」と、米国疾病予防管理センター(CDC)の報告です。子どものアレルギーの診断や、噛まれたときの治療には踏み込みません。 噛まれたら、小さな傷でも医療機関を受診してください。
小さな子どもとの相性:大きさ別
ものさし小さな子どもとの相性(AKCの5段階評価・高い順)(小型犬)
5良い
1向かない
ものさし小さな子どもとの相性(AKCの5段階評価・高い順)(中型犬)
ものさし小さな子どもとの相性(AKCの5段階評価・高い順)(大型犬)
日本で多い犬種の多くが5の段に入ります。3の段には、柴犬・ミニチュアダックスフンド・ポメラニアン・マルチーズ・コーギー・ジャックラッセルテリア・ボーダーコリー・秋田犬などが並びます。
子どもが犬に噛まれる事故
環境省のまとめでは、日本で届け出のあった犬の咬傷事故は令和4年度に4,923件でした。
米国のCDCが救急外来のデータを調べた報告(2001年のデータ)では、犬に噛まれてけがをする率は5〜9歳の子どもがいちばん高いという結果でした。そして、18歳未満が噛まれた事故の約8割は、**家族の犬(30%)か近所の犬(50%)**によるものでした。
つまり、「相性の良い犬種だから安心」ではなく、家の中での過ごし方が事故を防ぐ鍵です。
子どもの年齢ごとの注意点
乳児(0〜1歳) 赤ちゃんは犬の嫌がるサインが分からず、犬も赤ちゃんの急な動きや泣き声に驚きます。赤ちゃんと犬だけの時間を作らないこと。赤ちゃんが床で寝ているとき、大人が離れるときは、犬をサークルやハウスに入れるか、ゲートで部屋を分けます。
幼児(1〜5歳) 犬を抱っこしたがる、しっぽを引っ張る、顔を近づける年齢です。小型犬の場合は、逆に子どもが犬にけがをさせる心配があります。 AKCのチワワの評価が1なのも、体がとても小さく、乱暴な遊びに向かないためです。ポメラニアンは、日本の保険データで前足の骨折がほかの犬種の約4.2倍多くなっています。抱っこは座ってだけ、と決めましょう。
小学生(6〜12歳) 噛まれる事故の率がいちばん高い年齢です。犬と遊べるようになる一方、犬の気持ちを読まずに追いかけたり、近所の犬に急に手を出したりしがちです。下のルールを、犬を迎える前から教えておきます。
大きい犬・小さい犬、どっちが安全?
- 大型犬(ゴールデンレトリバーなど): 相性の評価は高い犬種が多いですが、うれしくて体当たりしたり、勢いよく飛びついたりすると、小さな子は倒れます。飛びつかない挨拶を子犬のうちから教えましょう。
- 小型犬: 子どもが倒されるけがは少ない一方、犬が骨折しやすく、抱き上げられるのを怖がって噛むこともあります。
どちらにも良い点と注意点があります。大きさより、子どもの年齢と、大人が見守れる時間で考えてください。
家族で決めておくルール
- 寝ている・食べている・ハウスにいる犬には触らない。 犬が一人になれる場所を、子どもが入らない場所にします。
- 顔を近づけない、抱きしめない。 犬は抱きしめられるのが得意ではありません。
- よその犬は、飼い主に聞いてから。 手の甲をそっと見せてから、肩のあたりをなでます。
- 追いかけない。 走ると、犬は追いかけっこだと思って興奮します。
- 犬が離れたら、それが「もうおしまい」の合図。
犬の嫌がるサイン(あくび、口をなめる、目をそらす、体が固まる)は、犬のボディランゲージにまとめています。子どもと一緒に読んでおくのもおすすめです。
うまくいかないとき
犬がうなる、子どもを避ける、子どもが近づくと固まる。こうしたサインが出たら、叱らずに、まず子どもと犬の距離をとってください。うなるのは「これ以上は嫌」という大事なサインで、叱って止めると、次は前ぶれなく噛むことがあります。続くときは、行動にくわしい獣医師やトレーナーに相談しましょう。
よくある質問
子どもと相性の良い犬種は? AKCの評価で5なのは、日本で多い犬種ではトイプードル・ミニチュアシュナウザー・ヨークシャーテリア・フレンチブルドッグ・シーズー・ゴールデンレトリバー・パピヨン・パグ・ラブラドールレトリバー・キャバリア・ビションフリーゼ・ビーグルなど22犬種です。
赤ちゃんがいても犬を飼えますか? 飼えますが、赤ちゃんと犬だけにしないことが大原則です。大人が離れるときや赤ちゃんが床で寝ているときは、犬をサークルに入れるか、ゲートで部屋を分けてください。
小型犬と大型犬、子どもにはどちらが安全ですか? どちらにもリスクがあります。大型犬は体当たりや飛びつきで子どもが倒れることがあり、小型犬は子どもの扱いで骨折しやすく、怖がって噛むことがあります。子どもの年齢と、見守れる時間で考えてください。
チワワは子どもに向きませんか? AKCの小さな子どもとの相性の評価は1です。体がとても小さく、乱暴な遊びに向かないためです。小学生以上で、大人が見守れる家庭なら一緒に暮らしている例もあります。
最後に
子どもと犬が一緒に育つ時間は、家族にとってかけがえのないものになります。そのために大切なのは、相性の良い犬種を選ぶことと同じくらい、子どもと犬のどちらも安心できる場所とルールを、迎える前に決めておくことです。
ほかの物差しでも比べたいときは、犬種ランキングの比較表で並べ替えられます。家族で話し合うための犬種えらびブック(無料PDF)もあります。
出典
- Dog Breeds — 各犬種のGood With Young Children(American Kennel Club)
- 犬による咬傷事故状況(環境省、PDF) ── 令和4年度 4,923件
- Nonfatal Dog Bite–Related Injuries Treated in Hospital Emergency Departments — United States, 2001(CDC, MMWR, 2003) ── 5〜9歳の率が最も高い、18歳未満の約8割は家族か近所の犬
- アニコム 家庭どうぶつ白書2025(アニコム損害保険、PDF) ── 対象にした犬種、ポメラニアンの骨折(前肢)


