環境管理
困った行動が起きにくい環境を整え、犬が失敗を練習しないようにすること。
環境管理(マネジメント)とは、犬の周りの環境を工夫して、困った行動をそもそも起こさせない、または起きてもごほうびにならないようにすることです。ゲート、クレート、サークル、リード、閉めたドア、窓の目隠しなどが代表的な道具です。新しい行動を教えている間の「つなぎ」として使うことも、それ自体が長く続く解決策になることもあります。
行動はごほうびを得るたびに強まるので、困った行動をくり返すほど、その行動は身についていきます。獣医師向けのマニュアルでも、問題行動への対応はまず安全を確保し、望ましくない行動のくり返し(リハーサル)を防ぐことから始めるとされています。吠える、飛びつく、盗み食いをするといった行動に成功体験を積ませないことが、しつけの土台になります。
家では「やめさせたい行動」ではなく「代わりにしてほしい行動」を決め、その行動がしやすく、困った行動がしにくい環境を用意します。たとえば、カウンターに食べ物を置かない、来客時はゲートの向こうで待たせる、通行人に吠えるなら窓に目隠しをする、などです。そのうえで、望ましい行動にしっかりごほうびを出しましょう。
例
来客に飛びつく犬。来客時はリードをつけるかゲートの向こうに置き、飛びつけない状態にします。お客さんには、犬が座ったときだけおやつをあげたりなでたりしてもらいます。飛びついても何も得られず、座るといいことが起きる経験が積み重なり、落ち着いたあいさつが増えていきます。
よくある間違い
- 環境管理を「甘やかし」や「逃げ」と考え、困った行動を何度もくり返させてしまう
- 管理だけで満足し、代わりにしてほしい行動を教えてごほうびを出すことを忘れる
この考え方で練習できること
あわせて知りたい言葉
教え方の技法のほかの言葉
マーカートレーニング(クリッカートレーニング)・ルアー(誘導)・シェイピング・キャプチャリング・ターゲット・キュー(合図)・般化・プルーフィング・脱感作・拮抗条件づけ・馴化


