両立しない行動を教える
困った行動の代わりに、それと同時にはできない行動を教えてほめる方法。
困った行動を叱ってやめさせる代わりに、その行動と同時にはできない別の行動を教えて強化する方法です。両立しない行動を強化することをDRI、代わりになる行動(必ずしも両立しなくてよい)を強化することをDRAと呼びます。獣医行動学では「反応置換(レスポンス・サブスティテューション)」という名前でも紹介されています。
座りながら飛びつくことはできないように、両立しない行動をしている間、困った行動は起きません。代わりの行動にはたっぷりごほうびを出し、困った行動では何も得られないようにすることで、犬は自然に代わりの行動を選ぶようになります。罰を使わずに行動を変えられるため、LIMAの考え方でも、罰より先に検討すべき方法に位置づけられています。
家では、まず落ち着いた環境で代わりの行動(オスワリ、マットに行ってフセなど)を陽性強化で教えます。確実にできるようになったら、少しずつ気が散る場所や、実際に困った行動が起きる場面で練習します。強く怖がっている犬には、行動を教えるより先に、脱感作と拮抗条件づけで気持ちを変えることを優先しましょう。
例
チャイムが鳴ると玄関へ走って吠える犬。ふだんから「マットに行ってフセ」を教えておき、次にチャイムの録音を小さな音で流しながらマットで待てたらごほうびを出します。チャイムが鳴るとマットに向かうようになり、玄関で吠える時間が減っていきます。
よくある間違い
- 困った行動が起きているその場で、初めて代わりの行動を教えようとする
- 代わりの行動はほめているのに、困った行動にも時々ごほうび(注目・遊び・食べ物)が出てしまっている
この考え方で練習できること
あわせて知りたい言葉
教え方の技法のほかの言葉
マーカートレーニング(クリッカートレーニング)・ルアー(誘導)・シェイピング・キャプチャリング・ターゲット・キュー(合図)・般化・プルーフィング・脱感作・拮抗条件づけ・馴化


